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地域・人々
川舟大工 谷上 嘉一さん

川丈(川端)街道・熊野川の今昔|川舟大工としての活動|熊野川を活かした地域おこし

 熊野川の川舟について
熊野川の川舟は、底が30cmくらいしかありません。この地域の伝統文化とでも言うべきもので、大きく反り返った船首、船底の構造などあらゆる所で工夫が重ねられていて、暴れ川と言われる熊野川のどんな流れにもひっくり返ることはありませんし、数cmの水深にも対応できるようになっています。熊野川の川舟は、日本一の川舟と言う人もいるほどです。
川舟に使う材料はスギ、ヒノキ、ケヤキ、カシの4種類。木材は何でも良いわけではないので、自分で原木を見に行って決めています。直径1m・樹齢100年くらいのものを使うのですが、伐採してからしっかり乾燥させて、製材して使います。私が使うような立派な木の値段はそれほどでもありませんが、木の値段もずいぶん安くなって、林業が成り立たなくなって山が荒れる原因のひとつになっているように思います。
使っている釘も、全て広島の業者さんに頼んで作ってもらっています。ひとつひとつ手で打って作っているので、値段も高くなります。そんな技術に支えられているのが熊野川の川舟なのです。
船底の浅い川舟
横から見てもこのとおり、乗ってみると目線が水面と同じくらいに感じられます。
川舟に使われる釘
 取材のときに見せていただいた釘。普通のビスなども使うそうですが、肝心な部分はこの釘で。


 後継者を育てていくことに取り組まれているそうですね。
何年か前までは、私の他に何人か川舟大工がいましたが、今では私1人になってしまいました。最近はこの技を後世に伝えていこうと考えるようになって、大工さんに来てもらっていろいろと教えています。さまざまな工夫を重ねる中で伝統文化としてここまで残ってきた川舟ですから、私が1人で作っているだけではなく、後世へと伝えていかなくてはいけないと思うのです。
もちろん、過疎化・高齢化が進む地域で文化を伝えていくことは、口で言うほど簡単ではありません。地域を支える人材の育成が大事だとよく言いますが、育てたくても育てられないのが現状です。文化を伝えていく人、地域を元気に出来そうな人を育てるためにはそれなりの投資が必要ですが、その投資をしていくだけの余裕が地域にはありませんから。いろんな文化がどんどん消えていっている現在、これはとても大きな課題です。
作りかけの川舟
工房に置かれていた作りかけの川舟。伝統文化として後世に伝えていくことにも取り組まれています。


川丈(川端)街道・熊野川の今昔|川舟大工としての活動|熊野川を活かした地域おこし

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