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熊野古道 語り部友の会
語り部とは!|語り部の歴史語り部さん紹介

語り部とは!

景色の良い道瀬海岸で説明する語り部さん(中央の2人組。人数が多いときはハンドマイクを持って対応。)ズバリ!
熊野古道を一緒に歩きながら熊野古道に関する歴史や自然について案内してくれるガイドさんのこと。


景色の良い道瀬海岸で説明する語り部さん(中央の2人組。人数が多いときはハンドマイクを持って対応。)

八鬼山越えの駕籠立て場について解説する語り部さん。地図らしきものを広げてますね。こんな人!
語り部になっているのは、地元郷土史の研究家や元教員などの専門知識を持つ方々や、養成講座を受けたごく普通の住民(主婦など)で、年齢は60歳代が多くなっています。「住民参加の地域づくり」という意味で、地元のいろんな人々が語り部として活動しており、平成15年10月7日現在で189名が登録されています。

八鬼山越えの駕籠立て場について解説する語り部さん。地図らしきものを広げてますね。

出発前のコース説明の様子。バスツアーで人数が多いときなどは、ハンドマイクで解説。ご利用を!
単なる道案内・ガイドではなく、そこに住む住民から地域の情報を直接聞くことができるこの制度、熊野古道を訪れてくれる人々への「もてなし」として定着しています。
熊野古道を訪れる際にはぜひご利用ください。

出発前のコース説明の様子。バスツアーで人数が多いときなどは、ハンドマイクで解説。

手続き簡単!
語り部さんの手配は、事務局(東紀州地域活性化事業推進協議会)へ日時・コースを伝えるだけ。あとは事務局がメンバーに連絡をして手配してくれるので、当日待ち合わせ場所へ行くだけです。


花尻会長インタビュー!
花尻 薫 会長
花尻会長ご自宅の仕事部屋にて(2003年11月4日)
地元では知らない人のない花尻薫 会長、熊野古道と言えばこの方です。
語り部友の会の活動についてお話を聞かせていただきました。

 Q1 「熊野古道 語り部友の会」の特徴は何ですか?
ひと言で言えば、「広域的な取組み」でしょう。
語り部は三重県だけでなく和歌山県、奈良県にもありますが、三重県の語り部友の会は市町村の枠を越えた広域の取り組みです。伊勢路が残っている東紀州地域の2市5町1村で、ひとつの「熊野古道 語り部友の会」を作っています。広域で取り組むことによって、より広い範囲での情報交換・交流が生まれます。結果として、熊野古道についてより深く理解し、多くの知識を得ることができるのです。
広域的に取り組む中、友の会の役員が各市町村から出ているため、情報が一部に偏ることなく、広い範囲の情報をまんべんなく取り込むことができています。さらには養成講座や先進地視察なども積極的に行っており、市町村の枠を越えた横の連携がとれているのです。
友の会のこういった取り組みは珍しいらしく、他の地域から多くの人が視察に訪れています。
そして最後に、友の会の会員には熊野古道の整備・保存をボランティアで行っている「熊野古道保存会」のメンバーもたくさん参加しています。各峠に愛着を持った会員が参加することで、会の活動がさらに活発なものになっていると思います。

 Q2 語り部さんを頼むと、どんな良いことがあるんでしょう?
「熊野古道の本当の価値を理解することができる」ということです。
熊野古道は道なので誰でも歩けるわけですが、きちんとした知識を持たずにただ歩くだけでは、熊野古道の本当の価値はわかりません。語り部が同行すると、峠ごとの特徴・自然・文化などを詳しく解説するので、熊野古道の本当の価値が理解できるのです。
最近は案内標識が増えたので、それらを読みながら歩けば、語り部なしで歩いてもそれなりの知識は得られます。しかし、より深く広い範囲の地域文化・郷土史・自然環境など、熊野古道の背景にあるものが十分に記載されているわけではありません。
語り部が同行してそれらの説明を聞くことによって、うわべだけの知識でなく熊野古道の本当の価値を理解することができるのです。

 Q3 熊野古道の魅力は何ですか?また、熊野古道がどんな風になってほしいと思いますか?
忘れてならないのは「熊野古道は信仰の道」ということです。
観光地として知名度があがり、健康ブームでウォーキングコースとしても人気がありますが、忘れてならないのは「熊野古道は信仰の道」ということなんです。
古道に多くあるお地蔵様や観音様はすべて、昔の人々が信仰心から作ったものです。世の中が荒れた江戸時代あるいはそれ以前から、人々が来世の幸福を祈って信仰の道「熊野古道」を歩いた、精神的な救いの道として熊野三山へ通じる熊野古道があったということ、それが一番の特徴であり魅力ではないでしょうか。
これからも、この「巡礼の道」というイメージをしっかり伝えていこうと思います。石畳が素晴らしい、海の景色が素晴らしい、山の緑が素晴らしい、確かにそれらは素晴らしいけれど、それだけで終わってはいけないのです。
もちろん、熊野の神様は全ての者を受け入れる懐の広い神様なので、誰が歩いてもいいわけです。しかし、「誰もが熊野古道を歩くことで心が洗われる」そんな風になることを目指していきたいですね。お地蔵様の前で手を合わせる、初日の出に向かって自然と手を合わせる、そんな日本人の心の奥底にあるものを伝えていければと思っています。

 Q4 これからの友の会、その課題は何でしょう?
今もっとも問題となっているのは「国際化」です。
世界遺産登録によって海外からのお客さんが増えるのは確実ですが、この地域ではそのための対応がほとんど出来ていないのが現状です。言葉、生活習慣、食事など、対応しなくてはならない課題が山積しています。
さらに語り部友の会としては、そういった一般的な対応だけでなく、「日本とは異なる文化を持つ人々に、熊野古道の価値を正しく理解してもらうにはどうすれば良いのか?」という根本的なことが、本当に悩ましい問題です。
語り部の役割として、熊野古道の背景にある日本の文化、地域の文化、国民性といったものを含めて解説しなくてはなりません。それができなければ、「ただの山道」「ただの立派な石畳道」「ただのきれいな景色」で終わってしまうでしょう。なぜこんな道が作られ、なぜ歩くのか、そういったことまで海外からのお客さんに理解してもらわな
くては、世界遺産に登録された意味がないと思っています。
同じ巡礼道で世界遺産に登録されているスペインの「サンティアゴ・デ・コンポステラ 巡礼の道」へ視察に行きましたが、それと比べると自分たちがいかに遅れているかがよく分かります。例えば向こうは、日本語を含めて6カ国語程度のパンフレットが出来ていて、それを読めば理解できるようになっています。
これまでは、自分たちの地元の峠の整備や語り部養成講座など、自分たちの足元を固めるので精一杯でした。ようやくそれが出来てきた今、海外から来てくれるお客さんのための取り組みを進めて行かなくてはなりません。
もちろん、これは友の会だけではどうにもならないので、行政との連携を取りながら進めていこうと思っています。

 Q5 これからの友の会の役割は何でしょう?
一番大切なのは、「先人が作り上げてきたこの遺産を守り続け、子孫に伝えていくということ」ですね。
やたらと手を加えて本来の姿を損なってはいけません。その点については、語り部にもなっている保存会の方々の果たす役割が大きいでしょう。
それに加え、熊野古道を歩いて体感している語り部には、単なる知識だけではなく、その背景にある文化・歴史を含めて「熊野古道本来の姿とは何か」を後世に語り継いでいくことが求められていると思います。
その点、友の会の活動は今、60代が中心になって取り組んでいます。その人たちもあと10年は現役でいけるとして、その間に次の語り部となる人間を育てて行かなくてはなりません。地元でも若い人にはまだまだ熊野古道が正しく理解されていないので、次の世代に伝えていくことはそれほど簡単ではないと思っています。やはり、地域の中で地道に、語り部としての活動を続けていくしかないでしょうね。

 Q6 熊野古道を歩いたことのない人へのメッセージをひと言
日本の秘境に眠っている手つかずの遺産を、ぜひ歩いてみてください。

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